金正恩の不満

■ロシアは国益優先
 金正恩氏はプーチン大統領と会談した。だが金正恩氏の遅刻と予定外の帰国。これは明らかに北朝鮮側に不利な条件が突き付けられたことを意味する。だから金正恩氏は遅刻や帰国で不満を表現した。

金正恩氏、予定前倒しで帰国 行事に2時間遅刻も
https://www.afpbb.com/articles/-/3222779

■ロシアは非核化を歓迎
 プーチン大統領は公式に北朝鮮の非核化を歓迎。これは「ロシアは北朝鮮を覇権下に置く」ことを暗に意味している。だから金正恩氏は不満なのだ。

国家戦略=外交×軍事

 国際社会では軍事力を背景に外交を行う。だから通常戦力で劣る弱国は外交が劣る。そこで弱国は核兵器で軍事を置き換える。すると核兵器を持つだけで弱国は強国と対等になれる。これは北朝鮮が核兵器を追求する理由。

 だが中国とロシアも北朝鮮が核保有国になることを嫌う。何故なら北朝鮮が核保有国になれば、北朝鮮は中国・ロシアと対等になれる。これでは北朝鮮は中国・ロシアの覇権から出てしまう。

 北朝鮮が中国・ロシアと対等になり覇権から出れば、北朝鮮を緩衝地帯として使えない。これは中国・ロシアの安全保障に関わる。プーチン大統領はロシアの国益を優先した。だからプーチン大統領は北朝鮮の非核化を歓迎する。

 プーチン大統領は公式の場で、「北朝鮮はロシアの緩衝地帯だ!」と言った様なもの。しかも対等な関係ではなく格下扱い。これで金正恩氏は不満を持つ。

■北朝鮮の立場
 金正恩氏は核兵器を保有する方針。これにロシアも同意して欲しかった。現実は厳しくロシアは北朝鮮の非核化を選んでいた。それよりもプーチン大統領は、非核化後の北朝鮮の安全をトランプ大統領に暗に求めている。

 これはロシアと北朝鮮が核兵器シェアリングを意味したものと思われる。ロシアが北朝鮮と核兵器シェアリングを行えば北朝鮮の非核化は事実。ロシア軍が北朝鮮の核兵器を運用するから、アメリカは報復を恐れて北朝鮮を攻撃しないことになる。

 ならば北朝鮮の安全は非核化でも保証される。欠点はロシア軍が北朝鮮と核兵器をシェアリングするから、北朝鮮はロシアの覇権下に置かれることを意味する。金正恩氏としては安全が得られて延命できるが、ロシアの格下になるから不満になる。これが北朝鮮の立場。

■中国とロシアは見放している
 中国とロシアは金正恩氏を見放しているはず。北朝鮮が核保有国になると覇権から出る。これでは北朝鮮を緩衝地帯に使えない。中国とロシアから見れば北朝鮮は傀儡国家が理想。そして北朝鮮は独裁者に支配される傀儡国家が理想。これなら中国とロシアは北朝鮮を管理しやすい。

 だが金正恩氏は核兵器に拘り瀬戸際外交に失敗した。これまでは瀬戸際外交に成功していたが、トランプ大統領になると失敗した。これで北朝鮮の命運は尽きた。中国とロシアは国益優先で金正恩氏を見捨てるはず。

 中国とロシアは新たな北朝鮮の指導者を選ぶはずだ。非核化路線で中国とロシアに従う国。北朝鮮の亡命政府である自由朝鮮は次期政権の一つ。この存在が金正恩氏の立場を下げたのだ。

■裏取引の可能性
 中国とロシアから見れば、北朝鮮とアメリカの戦争は好都合。理由はアメリカ軍が北朝鮮軍と戦闘して消耗することになる。戦争が長期化する様に中国とロシアは裏から北朝鮮を支援すれば良い。

 問題なのはトランプ大統領から北朝鮮と戦争する意志を感じないこと。北朝鮮の瀬戸際外交を無視して強気。これは戦争を覚悟した強気ではなく、戦争する気の無い強気。これだけで北朝鮮の瀬戸際外交は霧散した。

 仮にトランプ大統領が北朝鮮を攻撃しても、空母艦隊を用いたミサイル攻撃だけで終わるだろう。そうなれば北朝鮮を用いた戦争の長期化は行えない。

 これが予測できるなら、中国・ロシア・アメリカは裏取引をする可能性が有る。それは北朝鮮の亡命政府である自由朝鮮に北朝鮮を運営させる計画。これなら北朝鮮の非核化は実現し中国とロシアの緩衝地帯も継続する。

■北朝鮮の政権交代
 金正恩氏がトランプ大統領と対決姿勢を明らかにすれば、トランプ大統領は軍事的圧力を段階的に高めるだろう。そうなれば北朝鮮崩壊の危機。危機が高まれば北朝鮮を攻撃する可能性は高まるが、同時に北朝鮮は政権交代の可能性が高くなる。

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