国際社会は二枚舌

国際社会は二枚舌が現実で、経験則とは二枚舌を含んだ世界観です。だから答えが一つの理屈とは異質な世界観。つまり理屈で考える人には矛盾に満ちた世界観ですが慣れてください。

アメリカはリビア方式で北朝鮮に最後通牒を突き付けていますが、アメリカが本気で戦争するなら既に戦争を始めています。

その典型例がイラクのフセイン大統領。フセイン大統領は瀬戸際外交を仕掛け、さらに大量破壊兵器の存在を仄めかしました。フセイン大統領は大量破壊兵器の存在を認めたのではなく、仄めかしただけでした。ですがアメリカは、大量破壊兵器の存在を大義名分に戦争を始めています。

アメリカは建前で国連決議1441に従い査察を継続すべきと言いながら、本音では国連決議688を無視しています。その結果が湾岸戦争とイラク戦争です。

アメリカは国連で時間稼ぎを行い、その間に物資の移動と集積を行いました。アメリカは必要な物資が集まるとイラクを攻撃しているので、アメリカが本気なら北朝鮮は既に攻撃されています。

フセイン政権では本音と建て前の二枚舌で戦争を始めたのに、北朝鮮には理屈で対応しているように見えます。これでは北朝鮮に対して恫喝を行うだけで、真に開戦する意思が感じられません。

北朝鮮は大量破壊兵器の存在を見せつけました。前例のフセイン大統領と比べれば、はるかに危険で過激な宣伝でした。ならばアメリカは、北朝鮮を先制攻撃する大義名分を何度も得ています。だからアメリカは、今更リビア方式を持ち出す必要は無いのです。

リビア方式は戦前の日本に行ったハル・ノートと同じ最後通牒です。これは相手国を怒らせ、相手国から戦争を始めさせるために用います。ですが北朝鮮から戦争を始めても、ロシアと中国が介入したら困るのはアメリカです。

ロシアと中国は正規軍を義勇兵と称すれば、間接的にアメリカと戦争が行えます。この時の直接的な戦争は北朝鮮とアメリカの戦争になり、ロシアと中国は参戦国には該当しません。これが国際社会です。

アメリカとしてはロシアと中国の介入が嫌なので、リビア方式で北朝鮮を脅しているのが現実です。

5月に予定されている米朝首脳会談が破断したらどうなるのか?

トランプ大統領は怒って北朝鮮と戦争すると言うかもしれません。そうなれば戦争前の事前備蓄が行われ、誰が見ても判る物資の移動と集積が行われます。

ですがロシアが北朝鮮を擁護したらどうなるのか?今のロシアは米英と外交官追放合戦で対立中です。ロシアが北朝鮮に義勇兵を送ることを臭わせると、アメリカは容易には開戦できません。

何故なら北朝鮮との戦争であれば楽勝ですが、ロシアの義勇兵が加わると楽には勝てません。国際社会は正規軍を義勇兵と称すれば誤魔化せる世界です。だからロシアの義勇兵の存在は、アメリカが容易には戦争できない壁なのです。

ロシアと中国が義勇兵を北朝鮮に派遣しても、ロシアと中国は参戦国には該当しません。だからアメリカは、ロシアと中国領土を攻撃できません。これが国際社会だから、北朝鮮と戦争を始めれば、アメリカは敵後方を攻撃できない致命的な欠点を抱えることになります。

アメリカの行き着いた答えは、リビア方式で北朝鮮を脅すしか無いのです。

北朝鮮は昨年弾道ミサイルで世界を脅迫しました。アメリカはこの時フセイン大統領方式で先制攻撃していれば、ロシアと中国は介入できません。昨年ならば、アメリカは大義名分を得て北朝鮮単独と戦争できました。

アメリカはチャンスを失い、今ではロシアと中国が戦争に介入できる環境を与えています。アメリカは自ら敵を有利にしてしまいました。しかも北朝鮮にはリビア方式の対抗策が有るから、実質的に困っているのはアメリカです。

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