米英仏とシリアはお互いに優勢を宣伝

「米英仏とシリアはお互いに優勢を宣伝」

■なぜそうなるの?
米英仏はシリアの毒ガス製造施設らしきものを攻撃した。実際に毒ガス製造施設なのか、それともアサド政権軍が毒ガスを使ったかは後に判る。今は真偽が定まらないから、明らかになるのはシリア内戦が終わってからだろう。米英仏は攻撃が成功したと発表。シリアは米英仏の攻撃を撃退したと発表。お互いが自国の優位を世界に宣伝した。米英仏の命中率も、アサド政権軍による迎撃率も、後にならなければ真偽不明。全ての真実は未来でしか判らない。明らかなのは、自分たちこそ優位だと宣伝していることだけ。

■空爆を受けてもアサド政権は安泰
米英仏はシリアを空爆しましたが、アサド政権は安泰です。むしろアサド政権は、米英仏の空爆を撃退したと主張しています。米英仏が攻撃したのは、司令部・毒ガス製造施設と思われる場所に限定されました。攻撃を受けた場所が限定されれば、アサド政権の主張は国民としては信じることが可能です。

兵科の機能
歩兵:正面攻撃・占領機能
騎兵:側面攻撃
砲兵:正面防御

兵科の機能として占領機能を持っているのは歩兵のみ。大砲や空爆などは火力攻撃だから、敵を拘束するか混乱させる機能しか持ちません。2600年の戦争史では、火力攻撃だけで戦争に勝利した戦例は無いのです。第二次世界大戦で日本とドイツは爆撃を受けましたが、爆撃程度で戦争は終わりませんでした。イラクのフセイン大統領も同じで、アメリカから空爆を受けても政権を維持できました。

敵首都を空爆しても政権運用を妨害する程度。戦争を終わらせるには、敵国首都まで歩兵を送り込むしか無いのです。第二次世界大戦のドイツとフセイン政権時代のイラクは、共に敵国の歩兵が首都まで侵攻しています。日本の場合はアメリカ軍が沖縄に上陸し、本土まで上陸する計画と実行能力を日本政府が認めたことで日本は降伏しています。

米英仏が真にアサド政権を終わらせる意思を持つならば、歩兵をシリア首都まで侵攻させる必要が有ります。それまでアサド政権は安泰です。

■歩兵投入は戦争になる
米英仏によるシリア空爆は懲罰の域を超えません。艦艇・原子力潜水艦・航空機による空爆だから、一時的にシリアを攻撃しただけ。これでは戦争ではなく懲罰です。米英仏が真にアサド政権を粉砕するならば、歩兵をシリアまで送り込む必要が有ります。ですが歩兵をシリアに送り込めば、陸軍1個師団だけで1日約2000トンの物資を必要とします。陸軍1個師団を航空機が対地攻撃で火力支援すると、1日で約4000トン物資を必要とします。これらの物資を毎日消費するから、開戦前に事前備蓄しなければ対応できません。

米英仏が真にアサド政権を打倒するならば、毎日1万トン以上の物資を消費するのです。これでは戦費負担が大きくてコストが合いません。だから米英仏は懲罰程度にしています。

■今後の中東
アメリカは今後の中東をイスラエルに依存すると思われます。イスラエルはシリアに近く、しかも陸軍戦力をシリア首都まで侵攻可能です。イスラエル空軍は何度もシリア領内深くまで進出しているから、能力的にイスラエルは頼りになります。だからアメリカは、イスラエルを支援すると思われます。アメリカはイスラエルの首都を認めているから、イスラエルとしてはアメリカの首都認定は有りがたい。これでアメリカとイスラエルの信頼関係は高いから、イスラエルによるシリア侵攻はアメリカの支持を受けることは間違いありません。

イスラエルがシリアに侵攻すると、敵対するイランが怒って反撃することになります。こうなればイランと敵対するサウジアラビアもイランと戦争開始するから、中東はイスラエルの動きだけで左右されると言えます。

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