内憂外患の習近平主席

■元気が無い習近平主席
 習近平主席は就任すると元気が有った。一帯一路構想を公開すると、政治・経済・軍事で中国の勢いを世界に見せ付けた。中国の影響力は常に拡大し、アメリカ市場すら中国を無視できないまで食い込んだ。

 飛ぶ鳥を落とす勢いの中国だったが、アメリカ大統領にトランプ大統領が就任すると変化が出る。トランプ大統領はアメリカ第一主義を土台にすると、アメリカ経済のマイナス要因を全て敵視する。これで中国はアメリカから経済制裁を受け、米中貿易戦争で苦しい立場に追い込まれている。

■現実主義と実用主義
 イギリスはフランス海岸部に覇権を拡大。次にイギリスはフランス海岸部に経済圏を置くと、フランスとの戦争である英仏百年戦争(1937-1453)に突入した。これは経済圏に政治を置いたことで、経済圏は国境と同じ国家主権になってしまった。だからイギリスはフランスの経済圏から手を引くことができなかった。

国益:国境が有る
社益:国境が無い

 国益には国境が有るが社益には国境は無い。国益は国家主権だから領土を守ることが第一。社益は経済活動だから国家から離れて経済活動をする。理由は市場を国土に限定すると利益は頭打ち。だが外国の市場でも活動すれば利益が増大する。だから社益は国益とは無関係に活動する。

 イギリスは拡大した自国経済圏は社益なのだが、社益を守るための国益にした。これで外国との交渉ができない。覇権は外国と交渉可能だが国土は交渉不可能。フランスは覇権交渉だったがイギリスは国土交渉になる。これでは交渉など成功しない。

現実主義(realism)  :政治・軍事
実用主義(pragmatism):経済

現実主義と実用主義の道具:正義(善悪)の思想

 現実主義は政治・軍事で実用主義は経済。外国との交渉は国益と社益を区分し、現実主義で外国と交渉する。だから双方は譲歩可能。だが社益を守る実用主義では譲歩できない。これで英仏百年戦争に至った。今の中国とアメリカの対立も同じ。中国が経済圏を国益にしたことで領土問題と同じにした。

■国土を守る
 トランプ大統領から見れば中国の経済圏は国土の乗っ取り。経済交渉だけなら米中貿易戦争で経済制裁など行わない。中国の経済圏=中国の国土の臭いを感じ、トランプ大統領は中国製品をアメリカから排除することで安全保障にした。

政治論:全国土を守る
軍事論:防衛の優先順位を決める(防衛の最優先は重要な軍事基地)

 アメリカ市場には中国製品が多い。だが中国製品には安全保障で問題視されることが多くなった。中国製品は情報を集め中国に送る疑惑が付き纏う。これが国土を守る正当性に使われた。これは政治論として米中貿易戦争に行き着いた。

 国際社会は軍事を背景にした外交。戦争は政治の一つであり政治の延長に戦争が有る。アメリカは軍事力を用いて南シナ海・インド洋で活動。これは軍事論であり、軍事的に重要な場所を優先して活動する。

 トランプ大統領は中国に対して軍事を背景に外交をする。トランプ大統領はこれで習近平主席に譲歩を求めた。だが習近平主席は譲歩できない。何故なら拡大した経済圏は生命線だから、譲歩は生命線を絶つことを意味する。だから習近平主席は譲歩できない。

■国内問題
 中国とアメリカは双方に国内問題を抱えている。中国は多民族国家でアメリカは多人種国家。中国はチベット・ウイグルなどで常に反乱の種を持っている。ウイグルは一帯一路に組み込まれ、更に人権弾圧が厳しくなる。何故ならウイグルは一帯一路の出入り口。ウイグルで反乱が発生すれば一帯一路は機能停止。だから中国共産党は異常にウイグル人の反乱を恐れる。

 中国の歴史は易姓革命による王朝交代。人が集めれば易姓革命の種になる。だから中国共産党は人を集める伝統・宗教を恐れる。伝統・宗教は権威だが、権威は命令しなくても人間を従わせる力を持つ。信仰とは神が目に見えなくても、権力を持つ人間の指針になる。だから中国共産党は伝統・宗教が怖いのだ。

 気功団体の法輪功は共産党員よりも参加者が多くなった。これだけで中国共産党は法輪功を敵視。人数が多ければ易姓革命の種になり、中国共産党を打倒する組織になる。法輪功に政治的思想が無くても、人が集まるだけで危険なのだ。

 中国は急速に近代化したが農業の近代化は後回し。農業従事者が工業に移動すれば、農作物の生産力は低下する。これを補うのが農業の近代化であり機械化。だが中国の農業の近代化は遅れている。これが原因で中国の食料輸入は増加。

 食料輸入が増大すれば、米中貿易戦争で食料輸出制限されたら大問題。食料は戦略兵器なのだ、相手国が自国の食料に依存するように仕向ける。自国の食料に依存すると、相手国の胃袋を支配したも同じ。

 中国の国土は広いが食料生産できる土地は少ない。しかも農業の機械化が遅れているから食料生産は減少。米中貿易戦争で食料まで制限されたら国内の食料価格の高騰を招く。そうなれば中国国民は不満から暴動を起こす可能性が高い。

■派閥争い
 中国にも派閥争いが有るが、一帯一路が無価値になれば習近平主席は失脚する。アメリカはイランとの対立を強め、イランを空幕する可能性が出た。イランは一帯一路の陸路と海路の中継地点に位置する。

 アメリカがイランを空幕すると一帯一路を遮断したも同じ。経済圏は継続的に利用できて価値が有るが、容易に遮断されて復旧出来ないなら無価値。アメリカがイランを空爆して長期化すれば、加盟国は一帯一路から離脱する。

 ライバル派閥は一帯一路の失敗を見逃さない。米中貿易戦争の苦境と一帯一路の失敗を道具とし、習近平派閥の追い出しを行うはずだ。

■内憂外患
 習近平主席は国内問題を抱えたまま米中貿易戦争に突入。農業を犠牲にした近代化だからブロック経済に対応できない。農業の近代化を後回しにしたのは他の主席。これは事実だが、ライバル派閥は全ての責任を習近平主席にすると思われる。だから、これを知っている習近平主席は元気が無いのかもしれない。


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