米中貿易戦争は間接的な戦争

■包囲網
 米中貿易戦争は激化するだけで終わりが見えない。それどころかアメリカは中国企業との取引すら制限している。今は双方が譲歩できない状況になっており、中国企業だけではなく世界経済が巻き込まれている。

 アメリカのグーグルは中国企業ファーウェイとのビジネスを縮小。ファーウェイはハードウェアを中心とした企業なので、独自OSを持たない国は供給を絶たれると死活問題になる。

米グーグル、ファーウェイとの関係縮小へ 「命令を順守」
https://www.afpbb.com/articles/-/3225863

■持つ国と持たない国
 第二次世界大戦前は資源を持つ国と資源を持たない国で対立した。世界恐慌(1929~1933)が発生すると世界はブロック経済化が加速。これは植民地を持つ国が利益を守る目的で経済圏を保護した。

植民地(Colony)
1:移民地
 原則的に移民自治(現地政権・原住民無視)。

2:資源収奪・製品市場
 限定主権の原住民政権存続(保護国化)。

3:戦略的基地の獲得
 総督府による直接統治。

 自国の資源獲得目的の植民地であり、自国製品を売り付ける市場でもあった。つまり現地から資源を安く買い叩き、現地に自国製品を高く売りつけるだけ。経済のブロック化は、法律により経済圏を保護する政策です。すると、経済圏内部の国々は国境に関係無く経済活動が可能。

外部の国がブロック経済に入るには、高い関税で排斥されます。これは間接的ですが、法律により受け入れを拒絶していることになります。ブロック経済圏側は利益を守る現状維持派。経済圏外の国は利益を奪う現状打破派に分かれていく。

経済のブロック化は、資源を持つ現状維持派と資源を持たない現状打破派の対立を生み出した。ソ連は西欧のブロック経済から外されたが、自給自足できるから世界恐慌の影響が少なかった。それどころか、ソ連は自給自足の長所を活かして世界恐慌から抜け出せた。

 日本は農業を犠牲にして世界恐慌から抜け出した。だが欧米採用したブロック経済に対応できなくなった。日本は農業を犠牲にした虚飾の成功だったので自給自足できない。日本は資源を持たない国として対立の道へ進む。

■OS
 現代の資源はソフトウェア。しかもOSを持つ国は、ハードウェアに採用されると富を集める。中国は世界の工場として急速に成長した。ハードウェアを生産して技術力を蓄え、外国企業の部品を集めて中国製品として売る中継貿易で成功した。

 16世紀のイギリスとスペインは対立。イギリスはオランダをスペインからの独立戦争を支援した。オランダは独立戦争を開始するが資金が不足。国内では生産可能な工場が少ない。そこでオランダは手持ちの商船を用いて中継貿易を始める。すると中継貿易が大成功。

 中継貿易は消費者が求める商品を調べる市場の調査能力と、消費者が求める商品を売る市場を中継した。商品を右から左へ流すだけで巨万の富を得る。これは独立支援をしていたイギリスの市場を奪うことになる。

 何故ならイギリスは加工貿易をする国で、自国で資源を集めて自国で生産した。これを売るのだからコストがかかる。皮肉なことにイギリスは、独立支援することで逆にオランダから市場を奪われた。

 中継貿易は最小限の設備投資で利益が得られる。これは現代でも同じだった。だが独自技術を持つ国と持たない国では違いが出る。OSは特許の塊であり利益を得る本質。ハードウェアに採用されると、ハードウェアは継続的に依存することになる。
 
 ファーウェイは外国企業の部品を集め、消費者が求める商品を売り出した。これは市場を分析する能力とターゲットとする市場を正しく選択したので成功した。これは中継貿易で成功したオランダと同じ。

 さらに中国は、OSや独自技術の開発を怠った。これは農業を犠牲にして世界恐慌脱出を行った日本と同じ。つまり虚飾の成功だった。アメリカは中国の弱点を見抜いており、独自技術で中国経済を追い詰めている。

■一帯一路
 中国は一帯一路を急速に拡大。一帯一路はブロック経済圏であり、中国の覇権拡大を目的としている。経済圏を守るには陸路・海路付近に軍隊と基地が必要。陸路・海路付近でテロ・紛争が発生すれば、基地から軍隊を派遣する。これで経済圏を守ると同時に覇権を維持する。

 実際にアメリアの世界の警察が典型例。表向きは世界平和維持だが、中身はアメリカのための平和。だからアメリカは世界各地に軍隊を派遣して経済圏を守った。中身はアメリカン・スタンダードであり、アメリカのための平和だった。

 一帯一路は中国のためのチャイナ・スタンダード。これはアメリカの覇権を否定し、アメリカに代わり中国が新たな平和を維持する目的。これは技術を持つアメリカと技術を持たない中国の対立。

 新たな平和に書き換えたい現状打破派の中国と、今の平和を維持したい現状維持派のアメリカとの対立。アメリカは中国の目的を理解したので、米中貿易戦争を用いて間接的な戦争を開始した。これが米中貿易戦争の本質。

■アメリカは容赦しない
 国際社会では軍隊を用いて開戦すると悪の国にする。理由は軍隊を用いて今の平和を否定するから悪と見なす。だから各国は容易には戦争開始しない。だが国際社会にも抜け穴が有るので、各国は間接的な戦争で挑んでいる。

 間接的な戦争は多彩。テロ・ゲリラ・経済封鎖・海上封鎖・空爆などが有り、各国は間接的な戦争で国防を行っている。アメリカは経済封鎖で中国に挑んでいる。さらにイランを空爆すれば一帯一路潰しになる。何故ならイランは一帯一路の中継地点だから。

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