地政学の重要性

私:「専守防衛は国内を戦場に設定しており、国民を戦禍に巻き込む策」

私がこう言えば、「敵が攻めるまで反撃しないから国民を戦禍に巻き込むわけではない」と反論する人がいる。この様な人たちは国防線を理解していない。

私:「日本の国防線はどこか?」

私が問うと答えない。

日本は海洋国家だから大陸の海岸線が国防線になる。国防線に仮想敵国が戦闘態勢を行えば、日本も戦闘態勢を行う。国境から国防線である大陸の海岸線が日本の戦場。

だが朝鮮半島に国防線を置く時に、38度線に置くか朝鮮半島の付け根に置くかで日本に未来を左右する。海洋国家の場合は朝鮮半島の38度線に引く。これは半島を二分し、大陸側は緩衝地帯で海側は橋頭堡になる。これが海洋国家の国防線の置き方。

日本の場合は北朝鮮が緩衝地帯であり韓国は橋頭堡になる。アメリカも海洋国家なので、この概念を採用しています。

朝鮮半島の付け根に国防線を置くのは大陸国家。戦前の日本は、これを間違えた。戦前の日本は地政学を知らなかったので、政治も軍事も大陸国家型で対応。これで日本の政治と外交が失敗した原因の一つ。

海洋国家は大陸の海岸線で戦う。だから海岸線に上陸しても占領する場所は極めて一部。大半は海岸線を攻撃しては引く襲撃になる。この場合は海から大陸にゲリラ戦を仕掛け、何処に上陸するか謎にする。

これが海洋国家の基本的な戦い方。

海洋国家は大陸に上陸しても、海岸線から200kmまでが侵攻限界。3000年の戦争史では、海洋国家が200km以上内陸まで侵攻すると敗北しています。この経験則から海洋国家は海岸線から内陸まで200kmまでが限界になっています。

海洋国家の陸軍が内陸に侵攻する場合は、第二次世界大戦の様に他の大陸国家との連携が有る場合のみ。単独で内陸に侵攻しないことが基本。

戦前の日本は地政学を知らなかった。だから当時の日本の政治家は内陸に日本の覇権を置いた。その典型例が満州。しかも陸軍の軍事作戦は大陸の内陸部奥深くまで侵攻した。これで日本の政治と軍事は疲弊する原因になった。

日本海軍も地政学を知らなかったので軍事作戦を失敗。日本海軍もマハンを読んでいたが本質を理解していなかった。だから開戦と同時にハワイを占領しなかった。日本海軍が地政学を理解していれば、開戦と同時に損害無視でハワイを占領しています。

何故ならハワイは海洋国家の緊要地形。

ハワイはアメリカ太平洋進出の要であり、アメリカ・オーストラリア・フィリピン・中国に至る補給線の要。アメリカがハワイを失うと、オーストラリア・フィリピン・中国に至る補給線を損失。すると蒋介石を支援するルートが失われ、オーストラリア・フィリピンまでの連合国軍への補給線も遮断される。

開戦と同時に日本海軍がハワイを占領していればアメリカ軍は戦闘不能。これはアメリカの敗北を意味します。仮に日本海軍がハワイを占領しなくても、潜水艦隊でハワイを封鎖することでも遮断できた。当時の日本海軍の潜水艦は、ハワイ周辺を封鎖可能。だが実行しなかった。

当時のアーネスト元帥はハワイ攻撃を知ってアメリカの敗戦を覚悟。アーネスト元帥は可能な限り戦闘して、和平交渉で少しでも有利になることを考えていたそうです。

アーネスト元帥は悲壮な覚悟でアメリカ海軍を指揮。しかし日本海軍はハワイを占領しないし潜水艦を用いてハワイを封鎖しない。

不思議に思っていたら戦争に勝った。アーネスト元帥は調査隊を日本に派遣した。すると日本の軍人は地政学を知らないし潜水艦の使い方を知らないことを驚きました。

この時に日本軍の将官・佐官はバカにされたとのこと。ですがバカにされた原因を理解した将官・佐官は地政学と戦争学を学びました。この時から日本は世界から遅れて戦争学を学びました。

地政学を知らないと政治と軍事を間違える典型例です。

参考文献
米国海軍作戦の全貌 キング元帥報告書 國際特信社版 上巻・下巻(昭和22年)

アーネスト・キング 太平洋戦争を指揮した米海軍戦略家 谷光 太郎 白桃書房

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