シリア内戦は終わりに向かう

タイトル「シリア内戦は終わりに向かう」

■混迷から抜け出すシリア内戦
シリア内戦は続いているが、内戦は混迷から抜け出す兆候が出ています。それはトルコの軍事介入にたいして、対立していたクルド族とアサド政権が明確に共同する様になったからです。

初期のシリア内戦では、クルド族とアサド政権は激しく対立しました。その後クルド族とアサド政権は距離を保ち、時としてイスラム国との戦闘で協力する様になりました。表向きは対立していても、自然発生的に双方に妥協点が見つかったのです。

これはクルド族とアサド政権には良い兆候で、理屈だけの外交ではなく、経験則から妥協点を見付けた方が納得するのです。理屈だけの交渉では不満が出ますが、経験則からの妥協点ならば双方が納得します。

そんな時にトルコもシリア内戦に介入しました。これでクルド族とアサド政権は、共通の敵が見つかりました。シリア領内のクルド族は、トルコからテロ組織と認定されています。シリア領内のクルド族は、反体制派でありシリア人でもあるのです。だからアサド政権から見れば、自国民が味方になる様なものです。

■排除するトルコと容認するシリア
トルコとシリアは共に複数の宗教を抱えています。どちらもイスラム教が多数派ですが、トルコはイスラム教優位の国ですが、シリアでは異教徒でも容認する国です。だからシリアの方が世俗化しています。

しかもクルド族はトルコ最大派のイスラム教と同じですが、トルコ政府からはテロ組織と認定されています。ですがシリアは、クルド族はシリア人であり異教徒でも容認する国です。クルド族の多くがイスラム教スンナ派(スンニー派)で、シリアはイスラム教シーア派です。

シリアは宗派が異なっても受け入れる寛容さが有ります。だから異教徒や宗派が異なっても生活ができる国です。排除するトルコと受け入れるシリアを比較すれば、最終的にはシリアを選ぶのは自然の流れと言えます。

■ユーゴスラビア内戦でも発生
ユーゴスラビア内戦も複数の宗教と宗派に分かれて内戦が行われました。ですが内戦が終わりに近づくと、これまで対立していた勢力が手を組み、共通の敵と戦うことが発生しました。

彼らもまた、理屈ではなく経験則から妥協点を見つけたのです。人間とはこの様なもので、経験則から妥協点と見つけると、自然に協力する傾向が見られます。ですが、そこまで行き着く年数と失った生命は無視できません。

■移民を侵略の道具に使うトルコと対抗するシリア
トルコは移民をシリアに送り込み、国境付近のトルコ系移民を現地民よりも多くしました。トルコ系移民はアサド政権と対立し、トルコ系反体制派として戦いました。これはトルコが、移民を使ってシリアの領土を獲得するためです。

トルコはトルコ系反体制派を用いて軍事侵攻しました。この場合は間接的な戦争だから、国際社会ではトルコによる開戦とは見なされません。シリアのアサド政権はクルド族と共同すると共に、トルコ軍に反撃することを示唆しています。

真偽は明らかではありませんが、シリアはアサド政権派民兵を投入する様です。民兵は正規軍ではなく民間人が集まって武装した自警団と言えます。だから正規軍の様な規律や指揮命令系統は無いのです。

■移民と現地民の対立
トルコがトルコ系反体制派を投入し、シリアがアサド政権派民兵を投入したことが事実であれば、これは移民と現地民の対立と言えます。トルコ系移民は現地政権無視の移民であり、トルコ系だけの共同体を作りました。現地民は自国を否定されたら怒るのは当然で、アサド政権派民兵が過激に戦うことは明らかです。

何故なら、国家が国民に人権を与えるから、国家が消滅すれば国民は無人権になります。移民が現地政権を無視することは、シリアの国家主権を否定する行為です。それはシリア国民の人権を否定する行為だから、現地民は本能的に怒るのです。

アサド政権派民兵は、トルコ系反体制派を本能から憎んでいます。そうなれば、双方が戦闘すると凄惨な殺戮になると断言できます。





ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック